カラフル
援助交際していた女友達の「3日に1度は全てを破壊したくなる、捨てたくなる。そして自殺したくなる。」というセリフ。よくわかる気がする。現実から目を背けるためにむやみに着飾ったり、欲しいものを買い漁っているが本当はそんな物は何の意味もない。全く必要ないものだとわかっている。しかし、やめられない。そこで、主人公は言う。みんなそんなもんだ。現状に満足できず、常に苦しんでいる。生きてりゃいい。・・と
近代ドイツの哲学者、ニーチェの言うニヒリズムと超人の境は不明瞭だ。欲求を完全に無くすと人間は生きる意味を失い、全てを否定するニヒリズムに沈み込む。だからといって欲求のままに生きるのがいいのか。他人に左右されず迷わずに自分の道を突き進む超人への道は厳しい。途方も無い悩みと苦しみ、経験を味わわないと達せないだろう。まずは悲観せずに生き続けることが重要なのだ。
ラストのどんでん返しも予想外で、ストーリーをうまくまとめている。


インシテミル
レビューであったが、閉鎖空間に閉じ込められることによる人間性の崩壊という意味では、たしかにesに似ている。まぁ、本作はesほど衝撃的でもリアルでもなかったが・・。