あさま山荘事件と言えば、鉄球で小屋を破壊していたぐらいしかよく知らなかったが、それ以前にこれほどの惨事があったとは・・。「総括」という名の下に集団リンチ殺人が行われていたが、このような暴力は特殊ではなく、異常な環境により不安定な精神状態に陥った閉鎖空間内の集団ではよくあることである。
軍隊はもちろん、宗教団体、はては学校においても優れた指導者がいないと暴走し、自分に矛先が向かないようにイジメは過激化していく。この映像を見て他人事で看過できるか、自分がこの状況下におかれた場合、同じ行動を取らないと断言できるか?集団になると人間は没個性化し、常識が薄れ、凶暴性が加速されることは心理学的にも証明されている。個人が暴走化した集団に抗う術はなく、理性があるうちに逃げるしか手はないだろう。確かに映画でも脱走者は出ている。なぜ殺された革命分子達は逃げなかったのだろうか?思想にどっぷり肩まで浸かっていたのだろうか?逃げても社会に居場所はないと思っていたのだろうか?それでも凄惨な処刑に比べたら、どんなところも天国であろうに・・。
ラストで描かれる
あさま山荘事件の描写では外部の状況、警察の包囲・突撃の模様などは一切描かれないが、逆にそれもリアルである。