英国王のスピーチ
人前で話すことに人一倍苦労するヨーク公。国王になった兄が王位より愛を選んだため、王位継承するはめになった。あまり人前に出ず、ひっそりと家族と慎ましく暮らせればそれで良いと思っていたのに、その
不安絶望は地獄に突き落とされるに等しいものだろう。これまで様々な対処療法を行なってきたが、症状が改善することなく、苛立っていた。そこに現れた王に対しても歯に衣着せず、心からモノを言う療法士、ローグに反目しながらも、症状に改善が見られ、信頼関係は着実に培われていく。
この障害は、練習すれば改善されるものではない。なぜなら身体的な障害ではなく、精神の奥深くに根付いた誰にも取り出せないものだから。焦れば焦るほど、喉は詰まり、言葉を発することができない。たった一人が相手でも大変なのに、全国民が聞く前で演説するなど相当のストレスと不安であろう。その不安を痛いほど描いている。そして、その不安に打ち克つローグとの深い信頼も。


サイレントヒル
なかなかの名作である。しっかりとした脚本をもとにミステリーとスプラッターの要素が織り込まれている。サイレンの後に世界が反転していく予測不能の恐怖は絶品!私ならクリーチャーが登場するまでもなく、闇の世界への変換プロセスで卒倒しているだろう。それにしてもこの物語は全編、救いがない。どこまでも暗く、狂気に満ちた世界で唯一信じられるのが、母の愛ということか。