韓国やイタリアの旅客船の船長含む乗務員が、乗客を差し置いて我先に逃げている。
確かに自分の命ほど大事なものはないが、大勢の乗客の命を預かっている限り、利己的であってはならない。

能登半島に久田船長碑がある。
1903年、吹雪の中、津軽連絡船東海丸とロシア大型貨物船が衝突。久田船長は沈没前に乗客避難を指揮し、乗員乗客全員の安全を見届けると、沈みゆく船に体を縛りつけ非常汽笛を鳴らし続けながら職務を全うした。船を捨てることは容易だった。しかし、自分の命と引き換えでも、この危機を多くの船に知らせるにはこれしかなかった。故郷に建つ石碑には、ただ「久田船長碑」
とのみ刻まれている。「これでいい。これ以上記すことはない」と、碑体建立の志士は語ったという。
リーダーとは部下に指示するだけの存在ではない。全ての責任を背負い、危機において怖気づくことなく的確に対処してこそ、真にリーダーたるべき存在である。