インパクトある題名に期待していたが、精神科医である著者のエッセイがオチもなく淡々と綴られていて少々拍子抜けした。
ところで、私は鏡を見るのが苦手である。洗面台の鏡に映る自分を見ていると、自分とは何か? なぜこの手は動くのか? 意識とは? 存在とは・・、と無数に疑問が浮かび気が遠くなる。
人類は好奇心と英知により海を渡り、極地を制し、月に立ち、100億年前の宇宙を眺めることまでできる。しかし、空ばかり見て一番近い自分を分かっているのか?
分子生物学からDNAやタンパクの構造、機構を説明できても、意識の発生を解明できない。クオリアを共感できない。これではいつまで経っても争いやすれ違いがなくならない。
他人を知ろうとする前に自分を知ることが先決かも知れない。本題とは逆説的だが・・